沖縄空手・琉球古武道(術) 6尺棒についての質問
テーパー加工
先日、メールにて「6尺棒の加工方法」について質問を頂きました。
内容は「両端のテーパー加工はどうしていますか?」と言うものです。
琉球古武道で使用する6尺棒の両端(6尺=180センの棒を三分割した両端60cm部分)はテーパー(先細)になっています。お正月に使う祝箸のような形状です。
質問者はホームセンターで販売されている3,000円程度の丸棒を琉球古武道用に先細にしたいそうです。
「先細加工を業者に依頼すると高額になるので良い方法がないですか?」と言うものです。
私の回答は「既製品を購入(10000円前後)する事が結果的に一番安価だと思います。」でした。
理由は短時間で楽に加工するには電動の工具が必要になります。電動工具購入金額がテーパー加工賃と同額近くなるからです。今後も同様(複数本作成)の作業をするのであれば問題ありませんが、自分で使用する6尺棒は何本もいらないでしょう。
まぁ時間はかかりますが手作業であれば、「紙やすり・カンナ・ヤスリ」程度の道具で可能です。
作業自体を楽しむのであればOKですね。
私の場合
市販の6尺棒の材質は主に「赤樫」が使われているようです。赤樫の6尺棒で全く問題は無いのですが、やはり他の材質の6尺棒も欲しくなってくるんですね。釣り師が新しい竿・ゴルファーが新しいクラブを欲しくなるのと同じかもしれません。
コレクション的な要素もありますが、材質によってどれほどの違いがあるのか確かめたいと言う思いもありました。
赤樫以外の材質
古くから沖縄に樹生していた木材を調べると「クバ(ビロウ樹)」「イヌマキ」「もっこく」になるようです。
これらの木材は優れていたのでしょうか?当時、単に沖縄(琉球)で入手しやすかっただけかもしれません。
そう考えると物流が発展した今、価格・強度から「赤樫」が最適な材質とも言えそうです。
クバ・モッコク
クバ・モッコクは殆ど市場に出回っていないようです。何とかクバの6尺棒は一本入手しましたが、木斛の6尺棒には出会った事はありません。DIYするにも加工用材木も殆ど見つかりませんし、見つけても高額過ぎて手が出ません。
他の材質について剣術で使用する木刀を調べると「黒檀」「カリン」「鉄木」「鉄刀木」「枇杷」などが検索でヒットします。
「枇杷」以外は材料を入手し6尺棒に加工してみました。
赤樫で良いようにおもいます。
DIYするなら・・・
板材から3cm×3cm×200cmの角材を切り出し、丸棒に加工し且つテーパー(先細)をつけるには電動工具が無ければ途中でギブアップする可能性が大きいですね。
私の場合、板材なら最低でも3cm×3cm×200cmの角材に加工してもらいます。可能ならテーパーのない丸棒(直径3cm×全長200cm)にまで加工を依頼します。
そこからは、木工ヤスリ、カンナ(平・内丸)、紙ヤスリをつかってコツコツと加工しています。
「黒檀」「カリン」は銘木と言われています。もし安価に入手できたら電動工具を購入して6尺棒に加工しても損はしませんね。
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