琉球空手・古武道(ヌンチャク・サイ等) 「もうこれでいい!?」
ウェートトレーニング
パーソナルトレーニング(ウェート)を始めて数年が経ちます。初めの数か月はフォームを主体に指導を受けました。
トレーナによるとフォームが正しくないと怪我をするだけでなく効率よくウェートが目標となる筋肉を刺激しないのでフォームが非常に大事になるんだそうです。
大半のスポーツは目的(結果)のためにフォームを体に覚えさせます。そして実際に試して再びフォームを改善するこの繰り返しになります。
当たり前ですがフォームは目的を達成するたもの方法ということです。
試せないジレンマと陥りやすい思い込み
「琉球空手・琉球古武道」で技の完成度を客観的に試すことは難しく、日々の稽古では完成形のフォームをイメージする事が大事になります。
しかし、試せない事で目的が曖昧になり「もうこれでいい」「出来ている」という思い込みに陥ってしまいます。
「空手」=「瓦割り」のイメージがありますが、これは突きの威力を瓦を割って客観的に表現しています。威力は割れた瓦の枚数で判断できます。
「思い込み=錯覚」に陥らない為には、「フォーム」習得だけに偏りがちな稽古に「試す」を加える必要があります。
技を試す方法の一つが「競技」ですが、これにもルールと言う制限があり全てを試すことはできません。反則技のほとんどが「空手」の肝になる部分だからです。
例)金的攻撃、目つき、頭付き等
また、「技」の完成度を試すための競技が、競技で勝つてめの「技」へと目的が変化してしまう場合もあります。
いずれも目的を見失っている。「試すことが目的」
「完成形」をイメージした綺麗なフォームは優れている。しかし試すことなく「出来ているという思い込み」があるとそうではなくなります。
- 外見(綺麗なフォーム)は美味しそうな料理と外見は食欲をそそらない料理
- 美味しそうな料理は蝋で出来たイミテーション、食欲をそそらないが実食できるは料理だったら?
- 外見(綺麗なフォーム)は美しいバティングフォームとそうでないバティングフォーム
- 実際にボールを打つことができるは美しくないフォームだったら?
- 外見(綺麗なフォーム)美しいクロールのフォームと犬かきのようなフォーム
- 泳げるのが犬かきだったら?
目的が明確なら答えは簡単!どっちが良い?綺麗なフォームと不細工なフォーム
- 1番目に良いのは、美しいフォームで実際に役に立つものです。見た目も味も栄養もある料理です。
- 2番目に良いのは、フォームは美しくないが役にたつものです。綺麗でないがボールが打てるバティングです。
- 3番目は外見も悪く役にも立たない。
目的は人それぞれだけど・・・
もちろん、初めから「食べるつもりも、打つつもりも、泳ぐつもりも」ない場合も成立します。
美しいフォームを身につけることだけが目的であっても間違いではありません。
でも、稽古しているうちに「食べられる、打てる、泳げる」ようになってしまう稽古でありたいと考えています。
琉球空手・琉球古武道信武舘本田道場 師範 本田健二