沖縄小林流空手・琉球古武道(術) 同じだなぁ~
皆さん同じ部分で・・・
先日、転勤で大阪を離れた会員から動画が届きました。
現在所属している会派の全国大会(シニア)の様子を撮影したものでした。シニア世代が大会を目指して日々頑張っている姿は同世代としてとても励みになります。
試合は全空連方式で1.2回戦は指定形とのことでした。(セイエンチン又はバッサイ大)
各道場の指導内容はわかりませんが、選手の皆さんが演武する中でスムーズに動けていない箇所は見事に同じでした。
なぜ、同じような箇所で動きがギコチナクなるのでしょうか?
単純に「稽古不足」の一言で解決することはできません。おそらく、全国大会に向けて多くの時間を費やして稽古してきたはずです。(なんといっても都道府県代表ですから)
原因はどこなのか?
選手各人の経験年数や身体的特徴が異なるので明確な答えはわかりません。おおよその原因を幾つか想像してみました。
- 正しいとされている形(カタチ・スピード)になろうとしている。(選手自身の身体能力の超えている。)
- 形(カタ)の順序そのものが理屈にあっていない。技と技のつなぎ目に問題がある?(意図的に左右対称に構成されている。)
- 演武の目的が形(カタ)その物が誕生した目的と一致していない。
このあたりなのかもしれません。(私見です)
1.正しいとされいる・・・・
〇〇立は(つま先の方向が正面に対して〇°とし、足幅は〇〇)が正しいとされています。当然、競技なので基準が必要です。
決められた立ち方にならなければ「立ち方が不十分」etc.となり減点となります。
また、形(カタ)全体の流れには共通のイメージが存在しています。(速い・遅い等)そこから外れると減点となります。
結果、自分の身体能力以上に正しいとされる形(カタチ)・スピードに合わせようと無理が生まれます。
無理している箇所が同じなのかもしれません。
2.形(カタ)の順序・・・・
多くの形(カタ)の順序は左右対称であり演武を始めた地点に戻ってくるように構成されています。
力技(無理やり)で左右対称にしてしまった箇所は構成そのものに理屈がないのでどうしてもスムーズに動き難くなります。
動画をみていると多くの選手が同じような箇所で態勢を崩したり動作が不十分(技が完了していない)になっている事から「動きに無理がある。理屈に合っていない。」だろうと想像できます。(そこが秘伝とされる部分かもしれません)
3.演武の目的が・・・・
形(カタ)が誕生した目的は何なのか想像すると「技術を忘れないように保存する」「一人で稽古するため(復習・技を隠す)」為ではなかったしょうか?相手がいれば組手(対練)ができます。
そう考えると自分の体にあった形(カタ)や無理のない動きでいいんじゃないでしょうか?(身長が高い人低い人、体重か重い人軽い人、関節が硬い人柔らかい人、手足が長い人短い人、筋力がある人ない人etc.)
誰一人同じ体を持っていないのに、たった一つの細かすぎる基準で演武の出来を評価をするってチョット無理がありますね。年齢とは別に競技をする前から身体的な差異があるようの思います。(形(カタ)の評価基準に合った身体という意味)
道場を始めたころ足首が非常に硬い道場生がいました。どの立ち方になっても踵が浮いてしまします。競技的にみると空手を始める前から減点となってしまします。
空手を稽古する目的は個人の自由です。だから競技も含めて選択肢は多い方がいいですね。
琉球空手・琉球古武道信武舘 本田道場
Ryukyu Karate Kobudo Honda Dojo