空手部に入部したという報告から見えてくること
〜競技空手と「古流」のあいだ〜
道場に所属している高校1年生から、「進学先で空手部に入部しました」と報告を受けました。でも、メインのクラブ活動は軽音楽部で、空手部はサブの掛け持ちとのこと。「大丈夫?」と聞くと、「空手部の方から『週1回の参加でもいいから入部してほしい』と言われた」との返答。人気がなくて人が足りないのでしょうか?その辺は不明です。
高校の空手部に入部した彼は、11月に行われる新人戦への出場も視野に入れているそうです。本田道場では積極的に競技(試合)には参加していませんが、今回は、試合に向けた競技空手の稽古をしてみようということになりました。もちろん、道場で稽古している沖縄小林流の基本的な動きや考え方はそのままです。
ちなみに、空手部に入る=試合に出る、ということなんでしょうか?
以前、大学のOBと「競技参加を前提にしない空手部があってもいいのでは?」という話をしたことがあります。空手=競技ではないはずですから。
出場種目は「組手」と「形」の両方。組手は寸止めルール、形は本土四大流派(剛柔・松濤館・糸東・和道)を基準に評価されるものです。本田道場は沖縄小林流ですので、通常稽古している形は競技では使用できません。もし演武すればおそらく失格になると思います。
最近の競技の流れを把握しておくため、YouTubeで動画を確認してみました。すると「古流○○クーサンクー」という演武動画を発見。沖縄泊手のクーサンクーを演武しており、これは興味深いと感じました。
というのも、かつて(約30年前)本土の大会で糸東流の女性選手が「改変版○○クーサンクー」で優勝して以来、「クーサンクーは糸東流バージョンでなければ競技で使えない」と思い込んでいたからです。そこで動画のURLを添えて、全空連事務局に直接問い合わせてみたところ、「使用可能です」との回答をいただきました。
本土でも、そろそろネタが尽きて沖縄空手に目を向け始めているのでしょうか? ただ、「古流○○」と名前をつけて、あたかも特別なものかのように扱っているのは少し違和感があります。むしろ「古流」とは何を指すのでしょうか?
先日、ある方から「古流の○○や○○の形を稽古しています」と連絡がありました。でもそれは、沖縄では普通に稽古されている形で、特に“古い”とは思えません。ただ、本土の空手とは違う、あるいは形の原型に近いものを稽古しているという意味かもしれません。
そもそも、「古流」とは一体何年前を指しているのでしょうか?
本土に空手が伝わってからすでに100年以上。
その当時に伝わった本土の空手も、現在の競技主体の空手と比べると十分「古流」と言えるのではないでしょうか?
自流の形であれば頭に「古流」などと言う必要はありません。おそらく他流の形名に古流を加えてるのでしょう。
指導者が「古流」って言ったんでしょうね。
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