沖縄空手・琉球古武道(術) 沖縄空手に触れて驚いた事
<その①>本土空手(糸東流系)はどこ?
琉球古武道信武館に入門した2011年沖縄で「ウチナーンチュ大会」が開催されました。(この大会は世界各地に広がったウチナーンチュー(沖縄県人)の里帰りイベントです。)
その大会中のプログラムにあった「空手・古武道演武会」を見学した時、「なぬ?エーーッ!本土の空手(糸東流)が影も形もない!!!!」と驚きで愕然としました。
空手発祥の地沖縄に本土空手(糸東流系)がない!
本土のみならず世界中に普及している糸東流系空手がないんです。たしかに糸東流は本土で誕生した空手の流派かもしれませんが、私の見た印象では沖縄空手に糸東流系空手のテイストはありません。全く別物と感じました。
因みに流派の真偽でなく、ない(違い)について驚いたというこのです。
※沖縄県人が多く住む国は1位ブラジル、2位アメリカ、3位ペルー、4位アルゼンチンとなっています。
<その②>シニア・ミドルの愛好家が多い!!
沖縄の道場全てを調査していないので私見になりますが、ウチナーンチュ大会「空手・古武道演武会」でも多くのシニア・ミドル世代が参加されていました。
実際に沖縄本部道場入門当時40代後半の私は明らかに若年層であり、入門以後も私より年配の方々が次々と入門されています。
稽古の目的が異なるから?「勝敗を競う為」VS「生活の一部分(文化)」
<その③>外国人が多い!!
沖縄本部道場の稽古終わりに集合写真を撮る事あります。画像がFacebookにアップされますが多くの場合参加者の半数以上が海外から訪沖した稽古生であることも珍しくありません。
スポーツ空手・競技空手とは区別した沖縄空手の愛好家が海外には多くいるのでしょう。
<その④>県外人が少ない!!
県外人とは沖縄県外の日本人と言う意味です。ようするに本土からの参加者が非常に少ない(特に本州)。
もともと本土の道場で沖縄空手習っている人とは違い、私のように全く縁がなく本土特に本州から沖縄の道場に通うで入門する事は現在でも極めて珍しいと思っています。
<その⑤>おおらか!!
「○○でなければダメ」といった指導は少ないように思います。
例えば本土でよくある「○○立ちは、足の角度が〇°、足幅は〇拳、腰の高さは〇が正しい。それ以外は正しくない!試合で減点される!」ではなく、沖縄では「自分の体に合った方法でイイさぁ~」となります。
何が違うんでしょうか?
私は目的が違うんだとおもいます。本土は決められた「○○立ち」の形(カタチ)になる事が目的であり、沖縄は「〇〇立ち」になった結果得られる効果が目的なんだと思っています。
道場でよく野球のバッティングに例えて説明しています。
本土空手(競技)は美しいスイングをすることが目的。沖縄空手はボールを打つことを目的。
でも、初心者に「フォームは気にせずボールを打ちなさい」といっても無理な話です。まず、理屈にあったフォームを指導し、次に自分のスタイルに合ったフォームになるよう創意工夫を促すことが大事なように思います。
本土方式の後に沖縄方式へ(形式→実用)と移行するのがイイように思っています。
琉球空手・琉球古武道信武舘 本田道場
Ryukyu Karate Kobudo Honda Dojo