上達と謙虚な稽古姿勢
「世間ぬ手や上(しきんぬ・てぃやうい)」──上には上がある。
「みんな上手で、みんな下手。」
稽古中によくお伝えする私の好きな言葉です。
ある動作の要点を説明するとき、申し訳ないのですが誰か一人に前に出ていただき、皆さんの代表として動きを見せてもらうことがあります。その動きを例にしながら「良くない点」や「そうなってしまう原因」を解説します。
人によっては、まるでその人だけを指摘して “下手だ” と言っているように見えるかもしれません。
そんな時に必ずお伝えしているのが、「私を含めて、みんな下手なんです。ただ、各人ほんの少しの差があるだけですよ。」という一言です。
空手を始めたばかりの方から見れば、私も皆さんも「上手」に見えている筈です。しかし、初代信武館館長の赤嶺栄亮先生の座右の銘に「世間ぬ手や上(しきんぬ・てぃやうい)」──上には上がある。があります。
その言葉の通り、さらに高い技術や深い境地に達した方から見れば、私たちはまだまだ「未熟」なのです。
自分が人より上手いと思った瞬間、成長は止まるんじゃないでしょうか?そう強く感じています。
今できることを一つずつクリアしながら、「まだ先がある」と信じて、謙虚に稽古を続ける。
その姿勢こそが、成長する上で一番大切な部分ではないでしょうか。
これからも、皆さんと一緒に長く稽古を続けていきたいと思います。

シニアが空手を始めるときに最も大切なのは、完璧な形ではなく、自分の体に合った無理のない動きです。本田道場(大阪・東淀川)では、「あなたの体に合わせる空手・古武道」を大切にしています。
大阪・東淀川の本田道場所属会員の平均年齢は60歳前後です。中高年から空手や琉球古武道を始められる方も多くいます。「もう遅いのでは?」と思われる方でも、体力や経験に応じて自分のペースで稽古ができます。
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