「好奇心が体を動かす――シニア世代の空手・古武道物語

人生の残り時間は誰にもわからない。ただ、今できることを始めるだけ

水曜日の稽古時間は、午後5時~6時が小学生以下のクラスとなっており、一般の稽古は午後7時から始まります。そのため、午後6時から7時までは1時間の空き時間があります。

この時間は、琉球古武道に興味を持つ小学生に対し、時間外指導を行う枠としていました。ところが、昨年8月、79代のシニア会員の方から「琉球古武道の稽古がしたい」との強い要望がありました。私は入会時に「最低でも3か月は沖縄小林流空手の基本を身につけなければ、琉球古武道の指導はできません」と説明していました。というのも、土曜日に行われる古武道の稽古に、空手も古武道も全くの初心者を参加せることは、安全面を考慮すると難しいからです。

しかし、その方の「人生の時間がもうあまり残っていない。できることは早く始めたい」という言葉に心を動かされ、水曜日の空き時間を利用して少しずつ稽古を始めることに同意しました。

シニアの背中が教えてくれる――始める勇気と続ける力。

あれからもうすぐ1年が経ちます。

もちろん、本当に人生の残り時間が少ないかどうかは誰にもわかりません。ただ、それを実感できるかどうかが大切なのだと思います。あえて言うなら、「好きなものから先に食べる」ような感覚――今できることを、今やっておくという選択です。

8月から稽古を始めて、9月と3月の演武会にも参加しました。その熱意と吸収の早さには本当に驚かされます。現在では、79歳、75歳、70歳、68歳のシニア会員4名が水曜日の午後6時前に集まり、それぞれが空手や古武道の自主稽古を行うのが、稽古前のルーティーンとなっています。もちろん、午後7時からの通常稽古にも参加されています。

無理なく、安全に、そして情熱的に

シニア会員には「何かを始めるのに年齢は関係ない」。そう実感させてくれる姿があります。そして同時に、「始める一歩を踏み出すことこそが大切だ」ということも、彼らの背中が教えてくれます。

本田道場では、シニアの方でも無理なく安全に取り組めるよう、稽古内容や進度を個々の体力・経験に応じて柔軟に調整しています。転倒や無理な動きのリスクを避け、身体への負担を最小限に抑えた指導方針で、安心して学べる環境づくりを大切にしています。

空手や古武道は、年齢を問わず挑戦できる武道です。シニア世代の情熱と好奇心が、体力を超えて新たな可能性を切り開くことを、日々の稽古の中で実感しています。

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