琉球古武道 武具は自作 その1

ティンベー(盾)・ローチン(矛)

琉球古武道の武具に「ティンベー」と「ローチン」があります。左手に「ティンベー=盾」を持ち、右手に「ローチン=矛」を持って使用します。「鐘川のティンベー」と言う形が唯一継承されています。

本来は、木・鉄・籐製であっただろうティンベーがいつのころからか亀の甲羅で作られるようになったようです。演武時の見栄えの為なのか?実戦での実用性は余りないように思います。

「禁武政策」により武器の使用を禁止される中、農具等の生活用品を武具の代替品として密かに鍛錬し伝承してきたのなら、実際は「鍋の蓋」「籐で編んだ座布団」等と「鉈(なた)や漁師・猟師が使う銛(もり)」であったのかもしれません。

ティンベーの材質がいずれであろうと国内で市販されている物はほぼありません。(一部ハンドメイドのみ)稽古を始めるにあたって武具を自作するなんって思ってもみませんでした。(本部道場にある同様の武具も明らかに手作りです)

前回「卍サイ」をアメリカより購入したことを投稿しましたが、海外での琉球古武道普及率は高く、亀の甲羅に似せた「ハンドメイドのティンベー」も販売されています。


下段「手作りのティンベーとローチン」(頂き物の海亀の剥製と猪猟用の槍(イミテーション)で作成されています)

※「国際希少野生動植物種」として、種の保存法で譲渡や商取引が原則的に禁止されている為、本物の亀の甲羅で「ティンベー」を作る事は難しい。

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