沖縄小林流空手・琉球古武道(術) 道具への拘り

演武会後の打ち上げにて

演武会後に開いた打ち上げの宴席で「黒檀の棒が欲しいんです。」と会員が話していました。

「ついに道具への拘りが生まれた~~!」って感じです。

ゴルフや釣りを趣味にする人が道具に拘る話はよく耳にします。他の趣味(スポーツ他)においても新製品や体に合ったより良い物を求めます。ましてや道具の性能が成績に直結するなら尚更です。(陸上で殆どの選手がピンクのナイキシューズを履いていましたね。)

過去ブログにも書きましたが市販されている6尺棒の材質は赤樫が主流(ちょっと高額な白樫)となるようです。どちらも丈夫ですし一本あれば一生モノだと思います。

なぜ欲しくなるのか?

棒の稽古を続けていると購入した市販の6尺棒に対して「長すぎる?(短すぎる?)」「太くて握り難い?(細くて握り難い?)」「軽すぎる。(重たすぎる)」等道具の使い勝手を意識する余裕が生まれます。(市販の6尺棒は180cm×3cm、約900g)

私も稽古を始め数年後、長さや太さを調整したり色んな素材の棒(黒檀、カリン、鉄刀木、イス、鉄木、白樫、赤樫)を試してみました。結果、現在使用している6尺棒は(花梨材、175cm×2.8cm、1000g以)となります。(175cmなので厳密には6尺棒ではないですね。)

「短く細くなっているのに重量は増えている?」と思われるかもしれません。樫の6尺棒を短く細くすると当然軽くなってしまいます。

何が違うのか?

材質を「樫」から比重の高い「花梨」に変えて使っています。

どの材料を使う?

比重が高い木は「黒檀」「縞黒檀」「カリン」「鉄刀木」「鉄木」「イス」「ローズウッド(紫檀)」となるようです。

上記の材料は銘木と言われ「仏壇や高級家具」として使用される木材のようです。

黒檀製の木刀は簡単に見つかりますが、黒檀製の6尺棒は検索にヒットしても数は少なく価格も軽く10万円越えが当たり前のようです。(長尺物は簡単に見つかりません。)

沖縄の材料

6尺棒について調べている時に「喜屋武朝徳の遺品にクバの6尺棒があった」とネットで知りました。

クバ材とは?調べると神木として御嶽周辺に植えらているそうです。その葉っぱは笠や団扇に加工されています。

沖縄では、クバ(ビロウ)、チャーギ(イヌマキ)、イーク(木斛)は仏壇や家屋に使用されていたようです。

私個人は今後これらの材料で6尺棒やエークをDIYしたいと思っています。

高齢になり一周回って樫に戻るか?もっと軽い材の6尺棒になるんでしょうね。

沖縄小林流空手・琉球古武道信武舘 本田道場
Ryukyu Karate Kobudo Honda Dojo