沖縄小林流空手・琉球古武道(術) ヌンチャク試作その3

試作第3・4号モデル

寸胴形の試作2号モデルに続き、テーパー(先細り)形状の試作3号モデルと、寸胴形で直径28mmの試作4号モデルが完成しました。前回ブログの余談(下段掲載)で触れた、先細ヌンチャクがついに実現しました。

寸胴形に特に欠点があったわけではありませんが、「ヌンチャクの底が重い方が遠心力が増し、振りやすいのでは」というリクエストに応えていただいたものです。

試作1号と2号の画像を見ると、見た目の違いはほとんど分かりませんが、数ミリの差が振った時の感覚に影響を与えています。

これまで既製品をそのまま使っていましたが、棒やエークを自作するなら、ヌンチャクも自分に合わせて作って当然なのに、全く気づきませんでした。おそらく、既製品の使用感が不満を感じるほど悪くなかったからでしょう。

①ヌンチャクの長さ、②ヌンチャクの太さ、③ヌンチャクの重さ、④ヌンチャクの底部に重量を足す、⑤ヌンチャクの紐の長さ

上記の項目を自由に設定できればオーダーヌンチャクになりますね。

画像のヌンチャクの色は、試作品なので手持ちの材料で作成していただきました。

<色見本>

余談

市販されているヌンチャクには、円柱形と八角形のものがあります。ヌンチャクの原型であるムーゲ(下画像参照)とかなり形状は異なります。また、円柱形と八角形のヌンチャクにも、寸胴(太さが均一)のものと、テーパー(先端に向かって細くなる)のものがあります。

普段何気なく使っていたため、形状について深く考えたことはありませんでしたが、テーパーは、遠心力を最大限に利用し、破壊力を向上させるための工夫なのかもしれません。

この話の発端は、女性用に軽量のヌンチャクを製作する際、軽すぎて振り難くなるのではないかという懸念でした。そこで、解決策として、ヌンチャクの底部(紐のついていない側)に錘を付加することで、全体の重量を抑えつつ振りやすさを確保できるのではないかというアイデアから、「普段使っているヌンチャクにテーパーが施されているのは、もしかしたら遠心力を向上させるためなのかもしれない」という推測となりました。この推測は、必ずしも正解とは言えませんが、誤りであるとも言い切れないように思えます。

次回は素材の異なる1号と2号モデルの使い心地&強度を検証してみます。

琉球空手・琉球古武道信武舘 本田道場
Ryukyu Karate Kobudo Honda Dojo