「組手試合に出てみたい!」から広がる競技空手の世界
組手試合への挑戦と、競技空手の今を考える
最近、会員の方から「組手の試合に出てみたい」との声をいただきました。
このような前向きな姿勢は、とても嬉しいものですね。
当道場は公益財団法人・全日本空手道連盟(全空連)に加盟していますので、公式大会への参加も可能です。今回はこの機会に、競技空手について少し整理しておきたいと思います。
形と組手、それぞれの競技特性
大会では「形」と「組手」の2種目があります。
ただし、形競技は全空連の基準(糸東流・剛柔流・松濤館流・和道流)に沿った演武が求められるため、沖縄小林流を主体とする当道場の稽古内容とは大きく異なります。現状のままでは失格になる可能性も高く、十分な準備と理解が必要です。
一方、組手競技は「寸止めルール」で行われ、技を当てずに寸前で止める技術とスピードが問われます。勝敗や流派の違いはあっても、対人稽古の延長として捉えることができるため、今回のようなチャレンジには良い機会だと感じています。
蹴り技が多い理由とは?
見学に来られた方から「蹴り技が少ないですね?」という感想を頂きました。
たしかに、ネット上の競技空手動画では蹴り技が目立ちます。理由の一つは「金的蹴り」が反則技だから股間への防御が不必要、もう一つは、技ごとにポイントが異なるからです。
- 手技(突き):1ポイント
- 中段への蹴り:2ポイント
- 上段への蹴り:3ポイント
たとえば、突きを3本(3ポイント)決めても、上段への蹴り1本(3ポイント)で同点になるという計算です。このように、高得点を狙うために上段の蹴りが多用される傾向にあるのです。
公認段位への挑戦も可能
また、全空連の公認段位を取得するには、形と組手が審査科目となっています。組手の勝敗そのものは合否に直結しないようですが、どちらかが不足していては合格は難しいと言われています。
当道場は沖縄小林流空手を稽古しており、全空連段位取得は必須ではありません。ただし、希望する方は挑戦することも可能です。
とくにシニア世代の方にとっては、他流派の枠を超えて段位に挑戦することが、稽古の目標やモチベーションにもつながるのではないでしょうか。
競技空手は日々進化している
競技ルールは年々変わっています。私が現役で大会に出ていた頃と比べると、まるで別の競技のように思えることもあります。
組手競技では、ルールが変われば戦法も変わり、それに伴い技も進化・変化していきます。今、結果を出している選手でも、10年後に同じ技で勝てるかといえば、それはわかりません。だからこそ、指導者も常にアンテナを張り、時代の流れに対応していく必要があります。
競技空手もまた、空手道の一つの深み
競技空手の稽古や試合を通じて得られるものも少なくありません。たとえば、瞬時の判断力や距離感、タイミングの取り方、集中力など、実戦に通じる多くの要素が鍛えられます。
普段の伝統的な稽古とは異なる視点から空手を学ぶことで、技の幅や考え方が広がることもあるのです。
今回の申し出は、私にとっても「今の競技空手」を学び直すよい機会となりました。会員の皆さんと一緒に、新たな挑戦を前向きに楽しんでいきたいと思います。
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