沖縄空手・琉球古武道(術) 昇級昇段の意味?
昇段昇級は確かに嬉しい!
琉球古武道信武館・沖縄小林流無拳会には審査規定があります。
級から始まり修行年数や審査科目をクリアーすると昇級昇段していきます。
また、段位級位とは別に指導員・師範そして公認道場認定など資格についても規定があります。
本田道場も同審査規定も基づいた昇段昇級審査を定期的に実施しています。しかし、昇段昇級審査はあくまでも任意であり必ずしも受審しなければならない制度(規則)ではありません。何の縛りもありませんので自由に稽古だけを楽しんください。
昇段昇級の意味は?
審査規定の「技術と修行年数」を満たした証明です。課題をクリアする為に費やした時間や並々ならない努力は非常に素晴らしいし、まぎれもない事実なので称賛評価されるべき事です。
成長を止める昇段昇級
「どういう事?」
仏教に「慢」と言う言葉があります。その種類として、七慢・八慢・九慢とありますが代表的な七慢は以下(「慢とは?」)のとおりですご参照ください。
意味は(①思いあがって人を侮る、②おそい、ゆるやか)となります。日常で使われている言葉として調べると「傲慢、高慢、怠慢、慢心、自慢、緩慢、慢性」などの熟語が検索できます。
「昇段昇級を登山に例えると」
一つの山の頂上に到達(昇級昇段)し、次の山を目指す時「尾根伝いに次の山を目指す」or「一旦下山して、次の山の麓から登る」の違いではないでしょうか?
「自分は出来ている」という「慢」の気持ちから「尾根伝いの道を選び道に迷う」。そして成長が止まってしまうのかもしれません。「一旦下山する=初心に還る」ことの大事さを忘れてしまう昇段昇級であっては意味がありません。
「自分は出来ている=自分自身を侮いる=過大評価(昇段昇級により客観的に自己評価が出来ない状態)」
「慢」の心が芽生えていないか絶えず注意しなければなりません。
自戒の念も込めて「常住白帯(初心)」でありたいものです。
「慢」とは?
①慢 劣ったものに対してすぐれていることを自慢し、同等なものに対して、同等であることを、ことさらに強調する。
②過慢 同等であるものに対してすぐれているとし、すぐれているものに対して同等と見る。
③慢過慢 すぐれているものに対して、逆に自分がすぐれているとする。
④我慢 自分の心身を永遠不変のものと捉える。⑤増上慢 覚りを得てもいないのに覚ったとする。
⑥卑慢(卑下慢) はるかに劣っているのに、少し劣っているだけと見る。
⑦邪慢 徳がないにもかかわらずあるとする。
<出典 浄土宗大辞典>
琉球空手・琉球古武道信武舘 本田道場
Ryukyu Karate Kobudo Honda Dojo