「教えすぎ」が成長を妨げる? 沖縄古来の稽古法に学ぶ“求める力”の大切さ

マンツーマン稽古の効果と「自ら求める姿勢」が生む上達の差

かつて沖縄では、弟子になるまでに長い時間がかかったと聞きます。師匠は弟子志願者の人となりをじっくり見極めた上で、ようやく入門が許可され「手(技)」を伝えたそうです。

その稽古方法は、人目を避け、先祖の墓(沖縄では大きな構造のものが多い)や家の裏手などで、一対一で密かに技を伝えていたそうです。

なぜ?

それは、複数人を一度に指導する「道場」という形が当時は存在していなかったから、とも言われています。

現在では沖縄も本土も、道場での一対多数の稽古スタイルが主流です。どちらが良いのか?それは目的によって変わってくるのでしょう。

私が所属する同門(琉球古武道)のある道場は、当初、小学校の体育館を借りて稽古をしていました。武具を使う古武道では、広い空間がどうしても必要になります。

しかし、コロナ禍で「密」を避けるため稽古が休止となり、参加者も減少。その結果、現在はマンションの会議室で、マンツーマン形式の稽古に切り替わりました。

希望者は、先生に「○日○時に稽古をお願いできますか?」と個別に連絡を取り、指導を受けています。

もちろん、一回二時間程度の稽古では一日に対応できる人数は限られます。しかし、弟子の都合(社会人の場合)に合わせてもらえるという点では、これほどありがたい環境はありません。

稽古の様子は動画で公開されていますが、集団での稽古と比べて上達の速度が明らかに早いように感じます。もちろん、弟子側も稽古日以外に自主稽古を行ってから臨んでいるのでしょう。それもあって、上達のペースが速いのだと思います。


一対一稽古ならではのメリットですが、習う側にはそれなりの心構えと覚悟が必要なのは言うまでもありません。

本田道場でも「日曜稽古会」を始めましたが、私が「個別稽古をします参加希望者はありますか?」と提案しているようでは、本来の意味を成していないのかもしれません。

あらゆることが「求めなくても与えられる」環境と、「求めなければ得られない」環境――その差は明らかです。

求める前に与えてしまっている。もしかすると、伸びる力を削いでしまっているのかもしれません。


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