琉球空手・古武道 道場(どうじょう)とは?

「道場」の意味

サンスクリット語、パーリ語、チベット語で「Bodhimaṇḍa」の訳語とあります。菩提(ぼだい)道場、菩提座、菩提場とも言い、もとは釈尊(しゃくそん=お釈迦様)が悟りを開いたブッダガヤー(インドの地名)の菩提樹下の金剛座のことで仏陀成道(じょうどう)の場所をしめしていますが、広い意味では仏道修行の場所や区域を指します。

道場は場所や区域を示すもので堂宇(どうう=四方に張り出した屋根をもつ建物)の有無にかかわりません。屋外であっても修行する場が道場となります。

現在では、仏道修行の場・区域だけでなく武道鍛錬の場所を意味するようになっています。空手道・柔道・剣道、いずれにせよ技術を磨くだけでなく、武道を通して精神を鍛錬する(覚=さとる)場の意味と理解されています。

覚(さとる)=目覚めるを意味します。物事の道理を理解する。

道場の出入りで一礼

心身を清め」「感謝」の思いで一礼

お寺の法要では、本堂の入り口で塗香(ぞこう)・触香(そっこう)と言って「お香」で心身を清めてから入場します。この時、本堂は仏道修行の道場となり、修行者は身も心も清めて修行に臨まなければなりません。

高校球児や陸上選手がグランドやトラックの入退場で一礼(おじぎ)する姿をよく目にします。「礼」をする対象はなんでしょう?

少し大げさですが、今この場にいる自分を過去・現在・未来に亘って、陰となり支えていただいた全てに対する感謝の一礼ではないでしょうか?いわゆる「お蔭様」の思いです。

野球や陸上を単なるスポーツととらえるのではなく、人間形成の修行の場と考えれば野球場や陸上トラックはまさしく道場になります。

真に心身を清め感謝の思いで「一礼」する姿は美しいですね。

琉球空手・琉球古武道信武舘 本田道場