沖縄空手・琉球古武道(術) GWにエークの修正
黄金比率?
前回の沖縄訪問で沖縄県立博物館にて実際に使われたいた「エーク」を見学してきました。使う人に合わせた道具なので「これが正解!」は無いでしょうが、波を捕らえる水かき部分(ブレード)と柄の比率はおおよそ(4:6)くらいに見えました。
エークの全長は?(ブレード+柄)
サバニ(小舟)を操る道具としてエークを見た場合、柄の長さは漕ぎ手の腕の長さで自ずと決まるはずです。エークを使っている画像から柄の長さ推測してみました。
座って漕ぐスタイルは共通していのでカナディアンカヌー(オリンピック種目)を参考にしました。(足を延ばして座るのか椅子に座るのか、乗船スタイルでブレードと海面までの距離は異るようです。)
カナディアンカヌーのパドル選び
カナディアンカヌーのパドル選びに関する資料と上記サバニ画像を基に柄の長さを測定すると、私の場合(身長163cm)、柄の長さは約70cm程度となるようです。
琉球古武道の武具とした場合、「柄の長さ約70cm」はちょっと短いように思います。85cm~90cmは必要です。
水かき(ブレード)
仮に水かき(ブレード)と柄の比率を4:6とした場合、上段で算出した柄の長さ85cm~90cmに対してブレードは約56cm~60cm、合計して全長は141cm~150cmとなります。
今回、修正したエーク(既に作成済)はブレード部分が55cm、柄部分は93cmと少し柄が長くなっています。(3.7:6.2)
水かき(ブレード)の幅
エークを作る際、ブレードの幅は柄の3倍にしてあります。柄を直径3cm(1寸)の丸棒に加工するので、柄の一辺を3cmの角材にしています。(幅は3×3=9cm)
カットや削り作業を元に戻せないので、失敗する事を考慮して少し大きめの板材から作るようにしています。(厚さ4cm、幅12cm、長さ180cm)
そして、想定よりも一回り大きめのエークを作成し様子をみながらカット&削りで調整するようにしています。
今回の修正箇所
修正前のブレードの幅は11cmありましたが、修正後は先端に向かって徐々に細くなる様(11cmから9cm)に横幅をカットし、全体のバランス(重心)を考慮してブレード部分の厚みを多少薄く削りました。
加工前の板材ベースで見ると、ブレード部分の重量は柄部分の約3倍になります。この重量比率では全く使い物になりません。
ブレードと柄の比率を4:6、柄の太さは6尺棒と同じ約3cm(1寸)にすると、使い心地はブレード部分の厚みで決まります。今後は重心を決め重量のバランスを探りながらブレードと柄を調整していく予定です。
※サバニ(小舟)を漕ぐ道具ではなく、琉球古武道で使用する武具としての内容です。
琉球空手・琉球古武道信武舘 本田道場
Ryukyu Karate Kobudo Honda Dojo